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FOSS4G 2026にて発表しました

妖怪の成り立ちを紹介する、FOSS4G 2026での発表の様子
妖怪の成り立ちを紹介する、FOSS4G 2026での発表の様子

2026年9月2日、地図や位置情報を扱うオープンソース技術の国際会議「FOSS4G 2026」にて、妖怪伝承を地図で読み解く研究を発表しました。国際日本文化研究センターの「怪異・妖怪伝承データベース」に収録された33,378件を対象に、物語がどのような場所と結びついているのかを調べる取り組みです。

昔の妖怪の話には、地名だけでなく「川辺」「峠」「村はずれ」のような場所の描写が登場します。住所がわからなくても、そこがどんな場所だったかを知る手がかりになります。今回の研究では、文章からこうした言葉をコンピューターで取り出し、地図上の川や海、行政区域の情報と照らし合わせました。

地図に載せるときに大切にしたのは、場所がどこまでわかっているかを伝えることです。県までしかわからない話は県の範囲で、市町村を絞り込める話はその範囲で扱い、文章に書かれた手がかりも一緒に残します。地図上の目印を、そのまま出来事が起きた正確な地点と受け取らないための工夫です。

調べた伝承のうち、地名を含むものは約28%でしたが、場所の様子を表す言葉は約75%に見られました。また、河童の話には水辺に関する言葉、幽霊の話には死や弔いに関する言葉が結びつく傾向がありました。これは、伝承の中で何がどのような場所とともに語られているかを示す結果です。

身近な土地にどんな物語が残り、人々が川や道、暮らしの境目をどう捉えてきたのか。場所の曖昧さも含めて伝承を整理することで、地域の文化を地図から読み解くための手がかりを示しました。

発表題目:Geographic Visualization of the Kaii-Yokai Folklore Database Using Open-Source GIS and NLP

発表概要(FOSS4G 2026公式サイト・英語)

伝承データを地理情報として整理する手順を説明
伝承データを地理情報として整理する手順を説明